ECOT認証に関するよくある質問

ユーザー様

ECOT認証とはなんですか?

ECOT認証は、利用者が遮熱・断熱塗料を選びやすくするために、厳格な試験に基づいた性能と品質を分かりやすく登録・公開する制度です。

塗料には様々なJIS測定規格が存在しますが、遮熱・断熱塗料の性能と品質に関して、当機構では特に以下の規格を重視しています。

  1. 性能基準の1 : JIS K 5602 「日射反射率」
  2. 性能基準の2 : JIS K 5603 「塗膜の熱侵入比」
  3. 品質基準    JIS K 5600−7−6 「2年間の屋外暴露耐候性試験」
  4. 製品規格   : JIS K 5675  「屋根用高日射反射率塗料」

これらの試験結果報告書を確認し、当機構が定める基準を満たした製品を「優」として登録しています。この評価は、公平な製品選びのための客観的な指標となります。

登録手段は、以下の2種類があります。

  • 塗料メーカー自らが登録する製品
  • 第三者が市場調達を行い、公的検査機関で試験・評価を行った製品

<性能について>

同じ色でも製品によって性能(熱を遮る能力)は異なります。当機構では塗料業界が定めた「熱侵入比」という指標を用いています。これは、熱が100%侵入する状態を「1」とした場合、どれだけ熱の侵入を抑えられるかを示す数値です。当機構では「熱侵入比 0.40 以下(=熱の侵入を 40% 以下に抑える性能)」を登録基準の一つとしています。わずか 1% の熱侵入比の違いも、実際の温度差や省エネ効果に影響を与えるため、この数値を重視しています。

<品質(耐久性)について>

塗料の耐久性も製品選びの重要な要素です。当機構では、JIS K 5600−7−6 に基づく「2年間の屋外暴露試験」の結果を確認します。この試験では、塗膜の劣化状態を客観的に評価する手段として、JISK5602 に基づく「日射反射率測定」を行います。屋外で2年間経過した後の日射反射率が、試験開始時と比較してどれだけ維持されているかを確認します。反射率の低下は、遮熱性能の低下と連動すると考えられるため、重要な品質指標となります。

なお、この屋外暴露試験は2年間の期間を要するため、製品登録のタイミングによっては、試験結果の報告が登録から最長で2年後となる場合があります。

施工はどこに依頼すれば良いですか?

制度開設当初は、登録施工店の数が限られるため、まずはお気軽に当機構までお問い合わせください。お近くの登録施工店をご案内できる場合があります。

塗料選びで注意することは?

塗料メーカーのカタログやウェブサイトの情報を参考にすることは有効ですが、広告表現をそのまま受け取るには専門的な知識が必要な場合があります。

多くの場合、施工は塗装店に依頼することになりますが、塗装店は施工の専門家であり、必ずしも最新の機能性塗料(特に遮熱・断熱など)の性能や特性に詳しいとは限りません。

最終的に信頼できる判断基準となるのは、**公的な検査機関が発行した客観的な試験結果報告書(エビデンス)**の有無です。性能や品質を示す具体的なデータが確認できるかどうかを重視することをお勧めします。

登録塗料を使うメリットは?

以下のようなメリットがあります。

  • 登録会員には、カテゴリ別に熱侵入率の小さな塗料の情報をお伝えする事が可能です。
  • 夏は涼しく、冬は暖かい建物環境を実現:遮熱・断熱性能高め、冷暖房費の削減します。
  • 熱中症を防ぎ、健康で快適な空間を確保します。
  • 省エネ・CO 2削減に貢献します。

どこに使ったら効果的?

対象素材により、屋根、屋上、外壁、内壁、天井、窓(ガラス専用)などに、施工が可能です。
※ 断熱等級変更が進んでいる今、外部・内部・窓ガラスを、同時に施工することが効果的です。

省エネ性能ラベルとは?

登録塗料で登録店もしくは受講店で施工した建物に発行されるラベルです。
熱性能や省エネ対策情報が記載されており、建物の資産価値(履歴)として活用できます。

製造メーカー様の製品登録について

メーカーがECOT認証に登録するメリットは?

製品をECOT認証に登録することで、以下のメリットが期待できます。

  • 登録製品に対する信頼性が高まります。
  • 施工店や消費者に対し、安心感を提供できます。
  • 客観的な性能表示により、販売促進につながります。
  • 省エネルギー社会の実現に貢献できることをアピールできます。

メーカーが製品を登録するには、どのような基準がありますか?

当機構への製品登録には、以下の基準を満たす必要があります。これらの基準は、過去10年以上にわたる地方自治体等での遮熱塗料に関する補助金制度の運用実績などを参考に設定されています。

  • 初期性能(日射反射率): 登録申請時において、JISK5602 に基づく日射反射率の試験結果が 40% 以上であること。
  • 遮熱性能(熱侵入比): JISK5603 に基づく塗膜の熱侵入比が 0.40 以下であることの試験結果報告書があること。
  • 耐久性(耐候性): JISK5600−7−6 に基づく2年間の屋外暴露試験後において、性能劣化(※)が初期値の 80% 以内であること。 (※当機構では主に日射反射率の維持率で評価)
  • 信頼度の高い推奨品 : JISK5675 「屋根用高日射反射率塗料」

日本において唯一の製品規格であるJISK5675 認証品は、低明度・中明度・高明度といった幅広い機能性のカテゴリーからなり、グリーン購入法の特定調達品目にも指定されていることから、公共事業での率先採用が推奨されています。当機構においても、JISK5675 認証品は推奨品の最上位に位置付けています。

上記に該当する製品の製造もしくは販売元でECIOT登録をご希望のメーカー様は、お気軽に当機構までご相談ください。

施工店様

登録施工店になるメリットは?

ECOT認証の登録施工店となることで、以下のメリットがあります。

  • 人々の健康、快適な空間づくり、省エネルギー、建物の長寿命化といった社会的価値に貢献する機会を得られます。
  • お客様に対して、客観的な根拠に基づいた確かな機能性塗料・塗装を推奨することができます。
  • 従業員やその家族に対して、社会的貢献性の高い仕事であることを理解してもらうことができます。

登録施工店になるには、どのような条件がありますか?

ECOT認証の登録施工店となるためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 塗装関連の組合等に登録している法人または団体であること(団体名を明記)。
  • 建設業許可を取得している事業者であること(許可証の写しを提出)。
  • 事業所の主な活動エリアを明記すること。(〇〇市を拠点に〇〇Km周辺とか)
  • 当機構が定める入会規定を確認し、これを遵守すること。

「ECOT登録店申請フォーム」はこちらから
※ 令和7年7月末日迄にご入会の方は入会金および初年度の会費を無償とします

「お問い合わせ」はこちらから

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